2007年ニュース

耐アルカリ性に優れた自己乳化型シリコーン消泡剤を開発

pH=10以上の強アルカリ性の発泡液に対しても優れた消泡効果を発揮

信越化学工業株式会社(本社:東京 / 社長:金川千尋)は、このほど新たに強い耐アルカリ性を有する自己乳化型シリコーン消泡剤「KS-540」を開発・発売した。同製品はpH=10以上の強いアルカリ性の発泡液に対しても、少量の添加で優れた消泡効果を持続的に発揮するうえ、発泡液が高温でも同様に高い消泡性能を得ることができる。

このような特長から、KS-540はパルプの製造プロセス向けや水性切削油剤、各種アルカリ性洗浄剤、界面活性剤など、強いアルカリ性や高温のために従来の消泡剤では満足する性能が得られなかった用途に最適である。同製品は、従来品と比較してpH=10以上の強アルカリ性成分や界面活性剤中でも消泡効果が失われることがなく、また分散不良を起こしにくいので、各種薬剤への添加安定性が高いことが特長である。

KS-540は、親水性の変性シリコーンオイルとオイルコンパウンドから構成される有効成分100%の製品で、水系・非水系いずれの発泡液にも使用できる。水系発泡液に使用する場合には、冷水にKS-540を添加、攪拌するだけで自己乳化して均一なエマルジョンを得ることができるため、添加量が少ない場合でも調整が容易である。なお、添加量は発泡液に対して50~200ppmと少量の添加で十分な消泡効果が期待できる。

シリコーンは、有機と無機の特性を兼ね備えた高機能樹脂。電気・電子、自動車、建築、化粧品、化学など、幅広い産業分野で高付加価値を付与できる製品として使用されている。

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