2008年ニュース

低汚染タイプの建築用シリコーンシーリング材を開発

目地周辺の汚れが大幅に低減

信越化学工業株式会社(本社:東京 / 社長:金川千尋)は、このほど低汚染タイプの建築用シリコーンシーリング材「シーラントマスター300LS」を開発・発売した。

同製品は、従来品と比べ目地周辺の汚れが大幅に低減され、ガラスカーテンウォールやトップライトなどのガラス回りに使用することができる。

従来品は施工後、製品に含まれている不活性シリコーンオイルが目地周辺ににじみ出してチリやホコリを吸い寄せ、汚れが発生していた(添付写真参照)。当社がこのほど開発した同製品は、独自の技術により不活性シリコーンオイルを可能な限り除去した製品設計にし、低汚染性と建築用シーリング材としての特性を両立させている。

同製品は上記の特長のほか、

  1. 一成分形なので、作業が簡単。仕上がりもきれいで、施工管理も容易にできる。
  2. 中モジュラス*タイプなので、ガラスカーテンウォールなどのムーブメントの発生する目地にも最適である。
  3. 自己接着性に優れているため、ガラス、金属はもちろん、接着しにくい被着体であるアクリル電着塗装やフッ素樹脂塗装などにも良好な接着性を示す。
  4. シリコーン系のため耐候性、耐熱性、耐寒性に優れ、長期にわたって接着信頼性が得られる。

など優れた特長を兼ね備えている。

当社では、今後も最先端の技術を追求し、高度化する市場のニーズに合わせて製品開発を行っていく。

シリコーンは、有機と無機の特性を兼ね備えた高機能樹脂。電気・電子、自動車、建築、化粧品、化学など、幅広い産業分野で高付加価値を付与できる製品として使用されている。

* モジュラス ・・・ 物体に外力を与えた時、その原形を保つために抵抗しようとする力。

参考資料

従来品との汚れの比較


(左)従来品 (目地周辺に汚れが目立つ)
(右)シーラントマスター300LS

試験内容:屋外暴露試験
● 被着体:白色ガラスパネル
● 暴露期間:15ヶ月経過後

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