2022年ニュース

信越化学 業界初のシリコーン皮膜形成エマルジョンを開発

繊維処理用途向けに高機能製品を投入

信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:斉藤恭彦、以下信越化学)は、このたび繊維処理用途向けに業界初のシリコーン皮膜形成エマルジョンを開発しました。これまでにない製品で、お客様の期待に応えます。主な特長は、下記の通りです。

(1) 従来のシリコーン皮膜形成エマルジョンではできなかった不要な低分子シロキサンを低減した低VOCのエマルジョンです。

(2) 従来品のアニオン(陰イオン)性シリコーン皮膜形成エマルジョンでは、カチオン(陽イオン)性の成分に皮膜形成機能を付与できませんでした。新製品はカチオン性のため、イオン性が同じカチオン性の成分に皮膜形成機能を付与できます。
繊維処理工程ではカチオン性の薬剤を併用することも多いため、イオン性が同じ新製品を使用することで処理槽での安定性が良好になり、作業性の向上につながります。また、従来品と比較して、繊維への付着性に優れています。

(3) 本シリコーン皮膜形成エマルジョンは、スズなどの金属系の硬化触媒を添加する必要がなく、乾燥させるだけでシリコーンの皮膜を形成するので、環境や安全に配慮しています。

(4) 主な用途である繊維処理用に加え、シリコーン皮膜形成エマルジョンは、抗菌剤などの薬剤のバインダー、樹脂成形物のトップコート剤などに使用されます。新製品は、いずれの用途にも適しており、それぞれの用途先のお客様に提案をしていきます。

信越化学は、これまで培ってきた技術力とノウハウを生かして高機能のシリコーン製品を開発し、供給することで顧客のさまざまな課題解決に努め、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

■ 参考資料

柔軟で優れた伸びを示すシリコーン皮膜
柔軟で優れた伸びを示すシリコーン皮膜
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