2007年ニュース

各種高輝度LED用シリコーンダイボンド材を開発

高輝度LEDの信頼性向上に不可欠

信越化学工業株式会社(本社:東京 / 社長:金川千尋)は、このほど高輝度LEDの信頼性向上に欠かせない各種シリコーンダイボンド材を開発・発売した。

当社では、高輝度LED用のシリコーンダイボンド材の研究開発を進め、各種製品を開発した。新たに開発された製品には、熱・光に対する長期信頼性が高く、変色が少ない透明タイプの「KER-3000-M2」および白色タイプの「KER-3100-U2」、さらに熱抵抗が小さく、放熱特性に優れた「KER-3200-T1」の3タイプがある。

ダイボンド材は、LEDチップをリードフレームに固定する接着材料。同用途には一般的にエポキシ樹脂が使われているが、高輝度LED用には信頼性の点からシリコーンが不可欠な材料として注目され、その製品開発が待たれていた。

当社では、今回発表したダイボンド材をはじめとして、長期信頼性の高いゴム系封止材の「KER-2500」「KER-2600」および「LPSシリーズ」、エポキシ樹脂に近い高弾性率を持ったレジン系封止材の「SCR-1011」「SCR-1012」など、高輝度LED用の各種シリコーン材料を開発。さらには、その周辺材料である放熱材料や防湿絶縁材料などもラインアップしている。

LEDは、輝度の向上や技術の進歩により信号機などの表示装置から液晶テレビなどのバックライト光源、さらには自動車のヘッドランプをはじめとする照明材料へと用途の拡大が急速に進んでいる。また、地球環境への負荷軽減に繋がる照明材料として市場の拡大が期待されている。

当社では、今後も最先端の技術を追求し、高度化する市場のニーズに合わせて製品開発を行っていく。

シリコーンは、有機と無機の特性を兼ね備えた高機能樹脂。電気・電子、自動車、建築、化粧品、化学など、幅広い産業分野で高付加価値を付与できる製品として使用されている。

参考資料

ダイボンド材・・・LEDチップをリードフレームに固定する接着材料のこと。

LEDの構造とシリコーンの使われる個所
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