2010年ニュース
中国でのシリコーン製品の販売を拡大
新会社を設立し、江蘇省経済技術開発区にシリコーン新工場を建設
信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:金川千尋)は中国江蘇省にシリコーン製品の製造工場の建設と新会社の設立を決定した。
信越化学は1953年日本で初めてシリコーンを事業化し、以来市場に密着したきめ細かな事業活動を積み重ね、現在まで国内トップシェアを有している。さらに、アメリカ、台湾、韓国、タイなど海外にも生産・販売拠点を有して、世界市場においても優れた品質と多彩な機能で高い評価を得ている。
これまで中国では上海に販売会社を設立し、日本から輸出したシリコーン製品を販売してきたが、需要が大きく伸張し今後も高い成長が見込めることから、現地生産に踏み切り、中国市場におけるシリコーン事業の拡大を目指すこととした。
新工場の立地は上海から約100km離れた江蘇省南通市の経済技術開発区にある工業団地で、用地面積は15万m2。工場は2011年末に完成を予定しており、成形用シリコーンゴムなどゴム系製品を合計2万5千トン/年、生産する能力を有する。投資金額は約85億円で、信越化学にとり中国では初の大型投資となる。
新会社の名称は「信越有机硅(南通)有限公司」で、販売金額は年間で約100億円を見込んでいる。
新工場では、まず汎用ゴムを中心に製品の製造を行うが、順次製品群を拡大していき、最終的には全ての製品群の製造を行う予定である。日本国内市場で磨き上げてきた優れた品質、顧客要求に応えた多彩な製品と迅速なテクニカルフォローで市場に応え、中国におけるシリコーン総合メーカーとしての地位を確立する。
信越化学 中国の新工場および新会社の概要
■ 新工場用地面積 | 150,000 m2、生産能力:25,000トン/年 |
---|---|
投資規模 | 約 85億円 |
完成予定 | 2011年末 |
名称 | 信越有机硅(南通)有限公司 (2010年7月設立予定) |
---|---|
所在地 | 中国江蘇省南通市 (黄海に面し、長江河口の北岸、長江デルタ地域の副中心都市。下の地図をご参照ください。) |
事業内容 | 成形用シリコーンゴム、RTVゴムなどエラストマー製品の製造・販売 |
ご参考
中国における信越化学シリコーン事業およびシリコーンについて
2002年: 「浙江信越精細化工有限公司」設立 (エマルジョン製品、一液型 RTVゴムの製造・販売)
2003年: 「信越有机硅国際貿易(上海)有限公司」設立 (シリコーン製品の販売)
※ シリコーンは、有機と無機の特性を兼ね備えた高機能樹脂。
電気・電子、自動車、建築、化粧品、化学など、幅広い産業分野で高付加価値を付与できる製品として使用されている。

