2020年ニュース
信越化学、新規シリコーンエマルジョンを開発
信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:斉藤恭彦、以下信越化学)は、このたび新しいタイプのシリコーンエマルジョンを開発いたしました。
昨今、EUのREACH規則*では、一部の用途向けのシリコーン製品に含まれる特定のシロキサンの濃度を0.1%未満までに抑える動きがあります。該当のシロキサンは、健康や環境に問題をもたらすものではありませんが、当社ではREACH規則の動向やお客様のご要望に対応するために新製品の開発を行いました。
高度な精製技術により新たに開発したシリコーンエマルジョンは、上記のREACH規則の動きに対応して特定のシロキサンの含有量を低減すると同時に、既存の製品と比較してエマルジョンの安定性が向上しています。
シリコーンエマルジョンは、シリコーンオイルやシリコーンレジンなどに乳化剤(界面活性剤)を加えて水中に分散させ、他の材料と配合しやすくした製品です。シリコーンの持つ優れた特性とエマルジョンの使いやすさから、離型剤、潤滑剤、つや出し剤など、幅広い用途に使用されています。
信越化学は、優れた品質と技術力、そしてきめ細かな対応で、今後も多様化する市場のニーズに応えてまいります。
*:REACH規則:EUが定めた化学物質の登録、評価、認可、制限に関する法律。
「REACH」はRegistration,Evaluation,Authorisation and Restriction of Chemicals の頭文字を示している。
■ 参考資料

水中に分散するシリコーンエマルジョン
シリコーンエマルジョンのイメージ図