2024年ニュース

信越化学、
業界初のバスバー被覆用熱収縮シリコーンゴムチューブを開発

信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:斉藤恭彦、以下信越化学)は、業界初のバスバー被覆用の熱収縮シリコーンゴムチューブ「ST-ORタイプ」を新たに開発いたしました。

バスバーは、銅やアルミニウムなどの金属でできており、電源の接続や分配に使用される導体棒です。配電盤や制御盤のみならず、近年では電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)向けに需要が拡大するなど、さまざまな用途に使用されています。

バスバーには高電圧で大電流が流れるため、テープやチューブなどの絶縁部品が用いられています。中でもEVやHEVで使用されるバスバーはさらなる高電圧化、大電流化が進んでいるため、電気絶縁性や耐熱性などの特性がさらに優れた絶縁部品が求められています。
信越化学が新たに開発したバスバー被覆用熱収縮シリコーンゴムチューブ「ST-ORタイプ」は、これらの要求に応える新製品です。主な特長は下記の通りです。

  1. シリコーンならではの高い電気絶縁性を発揮します(絶縁破壊の強さ:28kV/mm)。
  2. 耐熱性、耐寒性に優れ、厳しい環境下でも安定した性能を発揮します(使用温度範囲:-40℃~+200℃)。
  3. 外観は明るいオレンジ色で、高圧ケーブルの代替にもなるバスバーの絶縁被覆に適しています。
  4. 加熱収縮後もシリコーンゴムの持つしなやかさを失いません。
  5. 放熱用途として、熱伝導性(1.0 W/m・K)と電気絶縁性を兼ね備えた「ST-TC-1タイプ」もラインアップしています。発熱部位に被覆し、熱を筐体に伝える用途に適しています。

熱収縮シリコーンゴムチューブは、対象物に被せて熱を加えることで簡単に収縮し、電気絶縁性や耐熱性に優れたシリコーンゴムを被覆させることができます。バスバーの絶縁被覆に用いることで、配電システムの信頼性向上やバスバー加工工程の省力化や短縮化に貢献します。

信越化学は、これまで培ってきた技術力とノウハウを生かして付加価値の高いシリコーン製品を開発・供給することで顧客のさまざまな課題解決に努め、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

※当社調べ(2024年8月末時点)

■ 参考資料


バスバーに被覆した熱収縮シリコーンゴムチューブ(ST-ORタイプ)
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