測定原理としては、測定するゴムの表面に鋭利ではない針(押針、インデンタ)を押し込んで、その変形量を測定し数値化する方法がとられており、針を押し込む力としてスプリングを用いる「デュロメーター硬さ」と、分銅などで一定の定荷重を用いる「国際ゴム硬さ(IRHD: International Rubber Hardness Degree)」があります。このうち「デュロメーター硬さ」の方が、測定機が簡便であることから一般に広く普及しています。当社も基本的に「デュロメーター硬さ」を採用しています。
デュロメータータイプAとタイプDは、ISO とJIS、アメリカの材料試験協会規格であるASTM D 2240、ドイツや英国の規格などにも対応しています。タイプの違いは、基本的には押針の形状で、ゴムの硬さによって使い分けられます。一般的なゴム(中硬さ)にはタイプA、高硬さ用にはタイプDが用いられます。また、JISでは低硬さ用にタイプEを規格化しています。なお、現在、スポンジや軟質ゴムなどには日本ゴム協会標準規格(SRIS0101)であるアスカーCという硬さ計を使用することもあります。
JIS-A形とタイプAデュロメーターは違うのですか?
JIS-A形は旧JIS(JIS K 6301)で使用されていていたスプリング式硬さ試験機のことで、同じ測定対象でも、タイプAデュロメーターとは、測定値にわずかな差異があります。