Q 硬化後のゴムの試験方法にはどのようなものがありますか?
A シリコーンゴムを硬化させた後の物性を評価する試験項目は多岐にわたり、JISでは (1) 比重、 (2) 硬さ、 (3) 針入度、 (4) 引張り強さ、 (5) 切断時伸び、 (6) 引裂き強さ、 (7) 永久ひずみ、 (8) 耐熱性、 (9) 浸せき、 (10) 引張りせん断接着強さ、 (11) 体積抵抗率、 (12) 絶縁破壊の強さ、 (13) 誘電正接、 (14) 比誘電率、の14種が規定されています。
Q 比重はどのように測定するのですか?
A 比重は、JIS K 6220に規定される置換法に基づき、水温23±2℃の条件で、水との質量の比を測定します。
Q 硬さはどのように測定するのですか?
A 硬さは、ゴムに有形物が接して加えられる圧力に対する抵抗を表しますが、その値はデュロメータ タイプA(試験機)を用い、試験片に対して、一定の荷重をかけたときの値を求めます。また試験機にポケット硬さ計を使用する場合もあります。
Q 針入度はどのように測定するのですか?
A 針入度は、液状シリコーンゴムの架橋密度が低い(柔らかい)ゲル状硬化ゴムの硬さを表します。試験方法は、JIS K 2220による円錐状金属を用い、尖った方を上方から試料に乗せて、円錐が試料に入り込む深さを計ります。
Q 引張り強さはどのように測定するのですか?
A 引張り強さは、引張り応力および切断時伸びを測定し、ゴム特性を評価する試験です。JIS K 6250に基づくダンベル1号から7号によって試料を引き伸ばしてゆき、切断したときの応力を計ります。
Q 切断時伸びはどのように測定するのですか?
A 切断時伸びは、(4)の試験で切断時の伸びた長さを計ります。なお、引張り強さと切断時伸びで用いられる試料について、ミラブル形の場合は線状ポリマーのため、ゴムの列理(グレーン)により引張り方向が同一になるように製作されたものを用いますが、液状シリコーンゴムの場合は列理を問わないとされています。
Q 引裂き強さはどのように測定するのですか?
A 引裂き強さは、(4)の規格によって製作した試料にあらかじめ裂け目を入れ、その試料を引張って裂け目が拡大するときの応力を測定します。(試料に対して90°、列理は(4)(5)の場合と同様)
Q 永久ひずみはどのように測定するのですか?
A 永久ひずみは、試料に引張り応力をかけて応力を除いた後のひずみの度合いを計る試験と、圧縮応力をかけた場合のひずみ度合いを計る試験とがあり、前者を引張り永久ひずみ、後者を圧縮永久ひずみといいます。試験はJIS K 6262に基づいて行われ、いずれもゴム特性(反発弾性など)を評価します。
Q 耐熱性はどのように測定するのですか?
A 耐熱性は、硬化シリコーンゴムの引張り強さ、切断時伸び、硬さ、の特性について、高温下での耐性を評価します。試験方法はJIS K 6257のノーマルオーブン法またはテストチューブ法により、標準加熱温度は250±3℃、標準加熱時間は72時間です。オーブンまたはチューブ内部の空気が3〜10回/1hの割合で入れ換わること、平均風速は0.5m±0.1m/sが望ましいとされています。
Q 浸せきはどのように測定するのですか?
A 浸せきは、各種の液体に対する体積、引張り強さ、切断時伸び、硬さの変化を測定する試験です。製品の使用条件が液体に常時接する(浸る)場合、液体の種類によって製品が時間経過によって膨潤したり、強度などに変化をきたすかどうかをJIS K 6258により評価します。
Q 引張りせん断接着強さはどのように測定するのですか?
A 引張りせん断接着強さは、シーリング材などの物性評価を主対象とする試験です。JIS K 6850に基づく試験で接着破壊、凝集破壊、被着体破壊について所定の測定値を求めます。
Q 体積抵抗率はどのように測定するのですか?
A 体積抵抗率は、材料固有の電気的抵抗を測定する試験で、常態の場合と浸せきの場合があります。それぞれの試験条件としての回路や電極のセット法、試料のサイズ(形状、寸法)、厚さの測定(JIS K 5250)、電圧のかけ方など、試験方法の細目が定められています。
Q 絶縁破壊の強さはどのように測定するのですか?
A 絶縁破壊の強さは、徐々に電圧負荷を高めていき、電気的絶縁機能を果たさなくなる最小電圧を測定する試験で、電気絶縁性を評価します。
Q 誘電正接および比誘電率はどのように測定するのですか?
A 誘電正接および比誘電率は、前者が交流電流に対する試料の極性(位相)追従(抵抗値の変化)の度合いを測定する試験で、後者は誘電分極の強さを空気のそれを1とする比で測定する試験です。
Q 試験項目がたくさんあるのはどうしてですか?
A 硬化シリコーンゴムは、製品の種類が多く、それぞれの特質にも違いがあり、用途も多様で、さまざまな使用条件があります。そのため、機能や性能を的確に評価するために試験項目が多いのです。おおざっぱにいうと、硬さ、針入度、引張り強さ、切断時伸び、引裂き強さ、永久ひずみ、引張りせん断接着強さは機械的応力に対する物性試験、体積抵抗率、絶縁破壊の強さ、誘電正接、比誘電率は電気特性に対する評価試験だといえます。
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