Q&A

浸透型吸水防止剤について

年月が経つとブロック塀などは劣化しますが、それを防ぐ方法はありますか?
コンクリートやモルタル、石材などは、吸湿性があるため、例えば海辺では塩害、寒冷地では凍害、および中性化による劣化や白華現象などが起きます。また、つねに水の補給があるとカビや藻が発生し、美観上の問題を招くことがあります。そこで、防水や撥水の処理を行うことで先にあげた問題を防ぐことができます。
防水性や撥水性を持った仕上げ剤にはどのようなものがありますか?
大きく分けると、「塗膜形成型仕上げ剤」と「浸透型吸水防止剤」があります。前者は基材表面に連続した膜を形成し、高い防水性能を発揮します。その反面、膜に穴があいた場合は、防水性能が失われます。また、膜により基材の呼吸が妨げられるため、フクレを生じるなどの欠点があります。
浸透型吸水防止剤とはどのようなものですか?
コンクリートやモルタルなど無機質で小さな孔を持つ建造物に塗布することにより、内部に深く浸透し、その主成分が毛細管の界面に化学結合して耐久性のある強固な吸水防止層を形成します。この吸水防止層は連続した膜ではないため、水は通さず空気は通すという利点があります。また、塗ったあとの外観は塗布する前とまったく変わりません。そのため、コンクリートの持つ表情をそのまま活かした打放し面の仕上げ剤などに適しています。
そのほか、どんな効果のある外装仕上げ剤がありますか?
信越シリコーン製品に、藻やコケの発生を防ぐ防藻機能を付加した浸透型吸水防止剤「信越バイオウォーターガードM」があります。この製品は、浸透型吸水防止剤の特長はそのままに、藻類やコケの発生を防止する機能を付加した当社独自の製品で、外装面の美観維持にも優れた効果を発揮します。
具体的にどのようなところで使われますか?
植物が多く、湿気の多いところのコンクリートなどの建造物に最適です。例えば公園のコンクリート壁や家庭のブロック塀、ベランダ、また橋脚などに塗ることで、藻やコケの発生を防ぐことができます。
吸水防止および防藻機能の持続性はどのくらいですか?
使用状況によって異なりますが、促進劣化試験では、表面の撥水性は紫外線などの影響により、約1年で消失してしまいます。ただし、一見基材の防水機能が失われたように見えますが、吸水防止層によって基材内部への水の浸入は妨げられているのです。この吸水防止機能は10年以上期待できます。また防藻機能は5年程度期待できます。
一般の人にも使用できますか?
簡単な作業で効果が期待できますので、一般の方にも十分使用していただけます。作業は、基材表面の泥や汚水を取り除いたあと、原液のままスプレー、はけ、ローラーなどで塗布するだけです。

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