Q&A

シランカップリング剤について

メトキシシリル基とエトキシシリル基の違いは何ですか?
アルコキシシリル基の加水分解性はエトキシシリル基よりもメトキシシリル基の方が速いです。メトキシシリル基が加水分解するとメタノールが、エトキシシリル基が加水分解するとエタノールが生成するため、メタノールの発生を懸念される場合は、エトキシシリル基(KBEシリーズ)をご使用ください。
トリアルコキシシリル基とジアルコキシシリル基の違いは何ですか?
トリアルコキシシリル基が加水分解縮合すると三次元的に架橋するのに対し、ジアルコキシシリル基が加水分解縮合すると二次元的に架橋するため、水溶液などに調整した場合、ジアルコキシシリル基の方が安定性が高いです。しかし、トリアルコキシシリル基の方が基材との架橋密度が高くなるため、密着性が高くなる場合があります。
有機官能基はどのように選択するとよいですか?
最適な有機官能基は、対象となる樹脂や基材によって異なります。反応性や相溶性を参考に事前に効果を検証することをお勧めします。
サンプルの入手方法は?
ウェブからお問い合わせいただくか、代理店へご用命ください。
シランの使用量はどのように求めればよいですか?

例えば、フィラーの比表面積とシランの最少被覆面積などから最適量が求められます。
概算の場合はフィラーに対して0.5~2wt%でご評価ください。なお、フィラーの種類により、優れた効果が得られるものと効果が得られにくいものがあります。

■ 処理量
フィラーに対する処理量は、通常0.5~2wt%です。
フィラーに単分子膜で表面処理するためのシランの必要量は、目安として次のモデル式があり、参考にすることができます。

事前に無機基材に処理する方法とインテグラルブレンド法でどのような違いがありますか?
一般的に前処理法は無機フィラーを先に処理し、その後、有機材料に混練し使用します。インテグラルブレンド法は無機フィラー、樹脂、シランを前処理せず、同時に添加する方法です。インテグラルブレンド法では混練してすぐの熱処理ではシラン自体が揮発する場合があります。養生期間後に加熱することをお勧めします。
有機樹脂ブレンドのエージングの効果
無機基材に処理する前に注意する点はありますか?
無機基材表面を洗浄し、油脂分を除去することで高い効果が期待できます。
無機基材に処理後の乾燥条件は?
水が揮発、脱水縮合する条件として、80~120℃程度での乾燥を推奨します。
脱水縮合による性能の変化
シランカップリング剤は蒸着で処理できますか?
処理できます。代表的な製品の蒸気圧曲線は 蒸気圧曲線 を参照ください。
シランを重合してコーティング剤を作っていますが、シランの種類によって耐熱性の違いはありますか?
代表的な製品の加水分解物の加熱減量データは シラン加水分解物の加熱減量 を参照ください。
水溶液化した状態で安定性が優れるシランカップリング剤はどのタイプですか?
アミノシランが最も安定性に優れ、エポキシシラン(KBM-403)も安定性が良好です。
アミノシランの水溶液中での縮合挙動
シラン処理後の確認方法はありますか?

疎水化処理したフィラーについて簡易な評価方法として、疎水化度(メタノールウェッタビリティ―)という指標があります。
また、詳細な分析には29Si固体NMRが有効です。

■ 疎水化処理結果の確認
(1) 500mL三角フラスコに試料0.5gを入れる。
(2) イオン交換水50mLを (1) に加えてスターラーにて攪拌する。
(3) 攪拌をしたままビュレットよりメタノールを滴下させ、試料の全量がイオン交換水に懸濁された時の滴下量を読む。
(4) 次式により疎水化度を求める。

保管時の注意点はありますか?
原則として、小分け、移し替えはせず、当社の容器そのままで保管してください。湿気が混入すると加水分解しますので、開封後はなるべく早めに使い切ってください。使い切れない場合は、窒素充填して保管してください。
加水分解させた液を保存するのに適した状態はありますか?
加水分解液は、アルコキシ基のタイプ、数、有機官能基のタイプ、ならびに濃度やpHによっても挙動が異なります( エポキシシラン水溶液の安定性とpHアミノシランの水溶液中での縮合挙動)。また、アルコールの添加により、保存安定性および、無機基材に対する濡れ性などが改善されます。
無機材料に前処理したもの、またはシランを添加した樹脂の保管で注意する点はありますか?
脱水縮合後のフィラー表面は安定です。樹脂に添加したり、グラフトさせた場合は湿度の管理が重要です。なるべく湿度の低い冷暗所で保管ください。
残液や古くなったサンプルの廃棄はどうするのですか?
SDSに準じて処理をお願いします。弊社でのお引き取りはしていません。
使用後の治具を清掃する場合の注意点はありますか?

フィルター、タンク、配管などについては、ご使用後すぐに水洗してください。
一般には溶剤洗浄とアルカリ洗浄があります。

■ シラン付着反応器、容器、配管などの洗浄方法について
付着の程度(反応固着、堆積)、シランの種類(親水性、疎水性)、材質(ガラス、金属、プラスチック)により異なりますが、主に以下のような方法が適用されます。溶剤やアルカリの取り扱いに十分注意して行ってください。

1. 溶剤洗浄
有機溶剤(アルコール、芳香族系溶剤など)に接触させて落とす方法です。この際、攪拌や加熱を行うことで洗浄効果は高まります。また、ブラシでこするなどの物理的操作を加えるとより効果的です。配管内は、溶剤を大量に流して洗浄してください。

2. アルカリ洗浄
シランが反応して固着、堆積してしまうと溶剤洗浄では効果が不十分です。その場合は、アルカリ水(例: 50%水酸化カリウム水溶液)に接触させることで除去可能です。この場合も攪拌や加熱は洗浄効果を高めます。材質がSUSの場合は80℃程度まで加温しても大丈夫ですが、グラスライニングの場合は材質を傷めますので、50℃程度で数時間を超えないように注意してください。洗浄後のアルカリ成分は、水やアルコールで十分に洗い流してください。

海外への輸出を検討していますが、法規制について教えてください。
輸出国、用途、数量など制限があります。変更される場合もあります。また、容器も異なりますので、担当営業に確認をお願いいたします。

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