群馬事業所の水資源の保全の取り組み
群馬事業所は自然豊かな環境に立地し、シリコーンの生産に必要な水のほとんどを周囲の河川から取水しています。
化学製品の製造には大量の水を必要としますが、同事業所では河川からの取水量を最小限に抑えるために取水した水を再循環させて、生産設備や冷却水などに可能な限り再利用しています。
また、河川への放流の際には浄化処理を行うとともに、水質の管理を徹底しています。
群馬事業所で使用する水の流れ
磯部工場は工場内に流れる
取水した河川水は、上水道設備と同様の浄化処理を行い、水中の不純物などを除去してシリコーン生産用の工業用水として使用しています。
シリコーンを生産する際に発生する反応熱や蒸留プロセスでの凝縮熱を除去するための冷却設備です。ポンプで水を生産設備に供給し、除熱により温度が上昇した水を冷却塔に戻し、放熱後、再度、生産設備に供給します。水を循環使用することにより、放熱の際に蒸発する水を補給するだけで効率的に除熱できる設備です。
雨水などを貯留し、工業用水として有効活用しています。
雨水の排水溝に化学物質などの漏えいが発生した場合にも早期に検知ができるように、工場放流口の末端にTOC計が設置されています。このほかpH計による連続監視も行っています。また、万が一、シリコーンオイルなどの漏えいが発生した場合にも早期に検知ができるように、工場内各所に油膜検知器が設置されています。
※TOC(Total Organic Carbon; 全有機炭素)計水中の有機物の量を炭素量を基に測定するもので、有機物による汚染の監視に使用されています。
TOC計や油膜検知器が作動し、自動ゲートで雨水溝の水を遮断した際に排水は緊急ピットに一時貯留されます。
貯留した水は廃水処理設備に移送し、浄化してから河川に放流します。
雨水の有効活用の事例
アジア シリコーンズ モノマー(タイ)