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シリコーンオイルの特性

耐熱性

耐熱性

シリコーンオイルは、熱酸化に対する安定性が非常に優れています。例えば、ジメチルシリコーンオイルKF-96は、空気中150℃まではほとんど変化しません。
また、メチルフェニルシリコーンオイルはさらに耐熱性に優れ、250℃の高温でも長時間使用できます。

耐寒性

耐寒性テスト

シリコーンオイルは、耐寒性にも優れています。一般用のKF-96は、-50℃でも流動性があります。耐寒用メチルフェニルシリコーンオイルは、-65℃でも流動性を保ちます。温度による粘度変化が少ないこともあわせて、寒冷地での用途に最適です。

粘度安定性

シリコーンオイルは、低温から高温までの広い温度範囲で粘度変化が小さいため、航空機、自動車、鉄道車両などの計器油などオイルの粘性を応用する用途に最適です。特に、10mm2/s以下の低粘度品を除いたKF-96、KF-96Hは、一般の鉱油や合成油、その他のシリコーンオイルより粘度変化が小さいという特長を持っています。

熱伝導率

ジメチルシリコーンオイルの熱伝導率は、一般の有機化合物に比較して小さく(ベンゼンやトルエンとほぼ同じ値)、水の約1/4です。粘度が増加するにしたがって熱伝導率は大きくなりますが、100mm2/sではほとんど一定です。KF-96で20mm2/s以下が2.4~3.5×10-4cal/cm・sec・℃、50mm2/s以上では粘度に関係なく約3.7~3.8×10-4cal/cm・sec・℃です。

比熱

粘度によって多少異なりますが、水の約1/3で、一般の有機化合物のうち、最も比熱の小さいものと同程度です。KF-96では、20mm2/s以下が0.39~0.47cal/g・℃、100mm2/s以上では粘度に関係なく0.36cal/g・℃です。

化学的安定性

シリコーンオイルは、化学的にきわめて不活性で、室温では10%以下のアルカリ水溶液や、30%以下の酸水溶液には、ほとんど影響を受けません。しかし、高温になると、酸、アルカリが微量でも混入すると、粘度の増加、ゲル化などが起こります。また、アルミニウム、ステンレスなど多くの金属と共存してもほとんど影響ありませんが、鉛、セレン、テルルなどはシリコーンオイルをゲル化させるため、取り扱い時に注意が必要です。

腐食性、他材料への影響

基盤洗浄

シリコーンオイルは、金属をはじめ多くの材料に対して悪影響を及ぼしません。しかし、ゴム、プラスチックの一部には高温時に可塑剤が抽出されて容積、重量が減少する場合があります。この傾向は低粘度のものほど大きくなります。特に、ゴムシール材料と接触する場合にはご注意ください。

表面張力

界面活性

シリコーンオイルの表面張力は、水や一般の合成油などに比べて非常に小さい値を示します。そのため、種々の物質表面で広がりやすい性質をもち、離型剤、消泡剤、化粧品原料などに応用されています。

液体の種類 表面張力(dyne/cm)
KF-96 20~21
鉱油 29.7
72

離型性、非粘着性

離型剤

シリコーンオイルを物質表面に処理すると、多の物質が粘着するのを防ぐ働き、離型性が付与されます。耐熱性に優れ、型や成形材料を汚さないなどの性質も兼ね備えているため、離型剤として幅広く使われています。

消泡性

消泡剤

シリコーンオイルは、微量の添加で優れた消泡硬化を発揮します。主に油性の発泡液の消泡剤として利用されています。

はっ水性

はっ水処理

シリコーンオイルは、はっ水性にも優れています。はっ水性の良否を示すものとして接触角がありますが、KF-96の接触角は90度以上あります。
KF-96、KF-99などを高温で焼き付けると耐久性に優れたはっ水被膜が得られ、ガラス、セラミックス、繊維などのはっ水処理に使われています。
また、粉体の流動性改良、凝固防止にも役立っています。

生理作用

一般にシリコーンオイルは、生理的に不活性で、生体に対して安全性の高いものです。
KF-96については、低粘度品を除いては、大量に摂取しないかぎり、ほとんど無害で、化粧品原料や医薬品の添加剤などに幅広く使われています。

電気特性

シリコーンオイルは電気特性に優れ、温度や周波数の変化による影響をほとんど受けません。絶縁破壊の強さは、鉱油系の絶縁油よりも優れています。
しかし、一般の絶縁油と同様、電気絶縁性能は吸湿水分の影響を受けやすいため、水分管理には注意が必要です。高圧トランスの絶縁油に使用する場合は、あらかじめ脱水処理を行ってください。


せん断に対する抵抗性

シリコーンオイルは、せん断に対する抵抗性がきわめて高く、高速度や高荷重でのせん断劣化は起こりにくく、長寿命を保ちます。合成油や鉱油を加圧下で狭いすき間に通すと、せん断により分子が破壊され、粘度が低下してしまいますが、1,000mm2/s以下のジメチルシリコーンオイルでは、粘度変化はほとんど見られません。
ただし、高粘度製品になるとせん断速度によって見掛け上の粘度低下が見られます。この粘度低下は分子が破壊されて起こるものではないため、せん断作用を取り除くと、もとの粘度に戻ります。
シリコーンオイルのせん断抵抗は、良質の石油系オイルの約20倍以上あります。

圧縮率

シリコーンオイルは、圧力を受けても鉱油のように凝固することがなく、非常に高い圧縮率を示します。他の石油系絶縁油や合成潤滑油に比べてはるかに高く、この特性を活かしてダンパー油などに応用されています。

溶解性

シリコーンオイルは、炭化水素系溶剤(トルエン、キシレン、リグロイン、ミネラルスピリットなど)、塩素化炭化水素などによく溶解しますが、エタノール、メタノール、水などには溶解しません。
※ KF-56は、エタノール可溶性です。

潤滑性

シリコーンオイルは、温度による粘度変化が小さい、耐熱・耐寒性に優れているなど、潤滑油として理想的な性質を持っていますが、鋼-鋼間の境界潤滑性が劣るため、潤滑油としての用途は制約を受けます。しかし、鋼-青銅、鋼-アルミニウム、鋼-亜鉛、木材-木材、また各種プラスチックの組み合わせなどでは良好な潤滑性を示します。

耐放射線性

シリコーンオイルの耐放射線性は、ジメチルシリコーンオイルよりもメチルフェニルシリコーンオイルの方が優れ、フェニル基の含有量が多くなるほど、その安定性が増します。特にメチルフェニルシリコーンオイルは、耐熱・耐寒性にも優れているため、放射線機器の高温部分に使われています。

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