信越シリコーン セレクションガイド

KR-220L

フレーク状メチル系レジン

求める性能 耐熱性耐候性電気絶縁性難燃性耐水性
特徴・用途など 固形粉末冶金のバインダー無機材料との接着良好一液タイプ
  • 固形(シリコーン分100%)でフレーク状
  • 抵抗器塗料、金属粉焼結体のバインダーなどに実績あり
  • 低発煙

製品情報

  1. 各種無機材料のバインダーとして使用され、耐熱性、難燃性などの優れた成形物が得られます。
  2. 加熱により速やかに架橋して、耐溶剤性の優れた硬化物を形成し、熱軟化することはありません。
  3. 灼熱残量が多く、加熱による発煙が極めて少ない、不燃に近い難燃性を示します。
  4. マイカなどの無機材料の接着に優れます。
  5. 固形レジンなので、溶解する溶剤の選択が自由です。例えばトルエン、キシレン、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤に溶解します。
  6. 粉末状のKR-220LPもあります。

使用方法

マイカ積層板
  1. 使用前に適正なゲル化時間を有することを確認してください。
  2. 乾燥工程は、溶剤の除去が目的ですので、あまり強い条件下で行うと、充分な接着性が得られないことがあります。下記配合比で混合し、集成マイカに対してシリコーン分が8~10%になるようにスプレーなどで散布塗布し、下記の条件で成形します。
配合 KR-220L 60部、トルエン 440部、
イソプロピルアルコール 100部、D-220∗1 1.2部
乾燥(プレスキュア) 100~105℃/5min
プレスキュア 180℃/60min×9.8MPa
アフターキュア 100℃/12h → 150℃/4h →200℃/2h → 250℃/2h → 320℃/2h
∗1
酸系触媒、無色透明液体
外観 表面平滑
曲げ強さ N/mm2 常態 177
50℃/24h/100%RH 137
絶縁破壊の強さ kV 常態∗2 23.0
23℃ 水 24h 浸漬∗2 20.4
体積抵抗率 Ω・m 常態 4.2×1014
23℃ 水 24h 浸漬 5.2×1012

(規格値ではありません)

∗2
厚さ 0.42mm

成形用コンパウンド(無機フィラーのバインダー)
コンパウンド全体の5~30%になるように配合し、下記の方法で混合できます。

  1. ドライブレンド
    KR-220Lを100メッシュパスで粉砕し、無機フィラーと室温で混合します。必要に応じて硬化触媒(アルミニウム系、チタン系、亜鉛系)をKR-220Lに対して0.1~0.5wt%添加すると、比較的保存安定性の良いコンパウンドが得られます。
  2. 溶液ブレンド
    KR-220Lを適当な溶剤中で無機フィラーと混合します。KR-220Lをトルエン、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンなどに30~50%濃度に溶解し、必要に応じて硬化触媒(アルミニウム系、チタン系、亜鉛系)をKR-220Lに対して0.1~0.5wt%添加し、さらに無機フィラーを加えて充分混合します。その後、減圧乾燥、噴霧乾燥などの手段で溶剤を除去することによりコンパウンドが得られます。
  3. 溶融ブレンド
    KR-220Lは、70~150℃で溶融し流動するので、ホットミルなどで無機フィラーと混合し、必要に応じて硬化触媒(アルミニウム系、チタン系、亜鉛系)をKR-220Lに対して0.25wt%以下の量添加し、混合することによりコンパウンドが得られます。

以上のようにつくられたコンパウンドは固形または粉体状となり、150~180℃で加圧成形することができます。成形時間は温度、触媒の有無、種類、量によって異なりますが、5~30min必要です。さらにポストキュアを200℃/2~6h行うと、特性が向上します。セラミック化する場合は200℃から、20~50℃のステップで昇温し、600~1000℃で焼成します。なお、300~500℃において若干の発煙が認められます。


難燃性塗料
下記配合比でボールミルで混練し、不燃に近い難燃性塗料を製造できます。

配 合 KR-220L 15部
シリカ粉末 10部
ベンガラ 5部
タルク 40部
クレー 30部
メタノール 80部
トルエン 20部
適用可能溶剤系 有機溶剤系
適用可能樹脂 シリコーン
溶剤系 無溶剤
使用方法 主剤
硬化方式 熱硬化
被膜の硬度
外観 白色固体(フレーク)
有効成分(%) 100
比重25℃ 1.40
屈折率25℃ -
溶剤/溶媒 無溶剤(固形)
消防法危険物分類 指定可燃物(合成樹脂類)
荷姿 1kg, 10kg

(規格値ではありません)

製品に関するお問い合わせ

KR-220L

お問い合わせフォーム

信越化学工業株式会社 シリコーン事業本部 営業第二部

03-6812-2407

関連製品リスト

製品名 タイプ 硬化方式 溶剤系 使用方法 被膜の硬度 通称 概要
KR-220L メチル系 熱硬化 無溶剤(固形) 主剤 フレーク状メチル系レジン ・固形(シリコーン分100%)でフレーク状 ・抵抗器塗料、金属粉焼結体のバインダーなどに実績あり
KR-220LP メチル系 熱硬化 無溶剤(固形) 主剤 パウダー状メチル系レジン ・固形(シリコーン分100%)でパウダー状 ・KR-220Lをさらに粉砕しパウダー化したもの
KR-242A メチル系 熱硬化 有機溶剤 主剤 難燃性メチル系レジン ・高硬度な被膜を形成 ・加熱による発煙が少ない ・マイカなど無機材料のバインダーに実績あり
KR-251 メチル系 室温乾燥,熱硬化 有機溶剤 主剤 室温乾燥型メチル系レジン ・超高重合度 ・室温でも溶剤が揮発すればラッカー被膜を形成 ・加熱によりさらに耐熱性、耐薬品性に優れた被膜を形成 ・主に電気絶縁、耐水コート剤として実績あり
X-40-2406M メチル系 熱硬化 有機溶剤 主剤 - 離型性メチル系レジン ・耐ヒートショック性に優れる ・耐熱性に加え離型性あり ・塗料 ・コーティング用途で実績あり
KR-112 メチル/フェニル系 室温硬化 有機溶剤 主剤 室温硬化型メチルフェニル系レジン ・湿気と反応し室温硬化可能 ・電気絶縁性、耐水性コーティング用途に実績あり
KR-211 メチル/フェニル系 - 有機溶剤 改質剤 - 改質用メチルフェニル系レジン ・有機樹脂の改質剤 ・耐熱性や耐候性の付与が可能 ・主に塗料用途で実績あり
KR-212 メチル/フェニル系 - 有機溶剤 改質剤 - 改質用メチルフェニル系レジン ・有機樹脂の改質剤 ・KR-211よりも相溶性、可とう性に優れる ・耐熱性や耐候性の付与が可能 ・主に塗料用途で実績あり
KR-255 メチル/フェニル系 室温乾燥,熱硬化 有機溶剤 主剤 室温乾燥型メチルフェニル系レジン ・室温でも溶剤が揮発すればラッカー被膜を形成 ・加熱によりさらに耐熱性、耐薬品性に優れた被膜を形成 ・主に電気絶縁、耐水コート剤として実績あり
KR-271 メチル/フェニル系 熱硬化 有機溶剤 主剤 柔軟性メチルフェニル系レジン ・耐熱性、電気絶縁性に優れた被膜を形成 ・可とう性が特長で高温時のクラックや剥がれが少ない ・主に塗料、コーティング剤のバインダーとして実績あり
KR-300 メチル/フェニル系 熱硬化 有機溶剤 主剤 高硬度メチルフェニル系レジン ・耐熱性に優れた被膜を形成 ・高硬度 ・主に耐熱塗料のバインダーとして実績あり
KR-311 メチル/フェニル系 熱硬化 有機溶剤 主剤 中硬度メチルフェニル系レジン ・メチルフェニル系のスタンダード製品 ・耐熱性に優れた被膜を形成 ・有機樹脂との相溶性良好 ・主に耐熱塗料のバインダーとして実績あり
X-48-1030D メチル/フェニル系 熱硬化 弱溶剤 主剤 弱溶剤型メチルフェニル系レジン ・開発品・TX(トルエン、キシレン)溶剤フリー・溶剤としてDMFDG(ジプロピレングリコール ジメチルエーテル)とPGMAC(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を使用・室温乾燥で被膜を形成・高硬度で耐熱性に優れた被膜を形成
X-40-2667A メチル/フェニル系 熱硬化 無溶剤(シリコーン分100%) 主剤 二液付加硬化型メチルフェニル系レジン ・付加硬化型 ・主剤(A剤)と硬化剤(B剤)の二液タイプ ・硬化収縮が少ないため、成形物や厚膜化が可能 ・ガラス基材への密着性も良好
X-40-2756 メチル/フェニル系 熱硬化 無溶剤(シリコーン分100%) 主剤 一液付加硬化型メチルフェニル系レジン ・付加硬化型 ・硬化触媒を含有し一液化 ・硬化収縮が少ないため、成形物や厚膜化が可能 ・ガラス基材への密着性も良好
KR-480 メチル/フェニル系 - 無溶剤(固形) 改質剤 - 熱可塑性、改質用メチルフェニル系レジン ・ポリカーボネートの難燃性付与剤として開発 ・フェニル基が多く有機樹脂への相溶性が良好 ・シラノール基がほとんど無く熱可塑性 ・エポキシ成型物の応力緩和性付与剤としても実績あり
ES-1001N 有機樹脂変性系 熱硬化 有機溶剤 主剤 エポキシ樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を合わせ持つ ・エポキシ樹脂変性シリーズのスタンダード製品 ・塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり
ES-1002T 有機樹脂変性系 室温硬化 有機溶剤 主剤 エポキシ樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を合わせ持つ ・ポリアミン系架橋剤(KP-390)の併用で室温硬化が可能 ・室温硬化のため現場塗装用の塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり
ES-1023 有機樹脂変性系 熱硬化 有機溶剤 主剤 エポキシ樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を合わせ持つ ・ES-1001Nよりも基材密着性、耐衝撃性に優れる ・塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり
X-41-1610 有機樹脂変性系 室温硬化,熱硬化 弱溶剤 主剤 弱溶剤型エポキシ樹脂変性レジン ・TX(トルエン、キシレン)フリータイプ。PGMAC溶剤 ・シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を合わせ持つ ・塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり
KR-5206 有機樹脂変性系 室温硬化 有機溶剤 主剤 アルキッド樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とアルキッド樹脂の室温硬化性を合わせ持つ ・室温硬化のため現場塗装用の塗料のバインダーとして主に実績あり
KR-5230 有機樹脂変性系 熱硬化 弱溶剤 主剤 弱溶剤型ポリエステル樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とポリエステル樹脂の耐薬品性、耐屈曲性、高光沢性を合わせ持つ ・ポリエステル樹脂変性シリーズのスタンダード製品
KR-5234 有機樹脂変性系 熱硬化 有機溶剤 主剤 ポリエステル樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とポリエステル樹脂の耐薬品性、耐屈曲性、高光沢性を合わせ持つ ・KR-5230に比べ硬化性に優れる
KR-5235 有機樹脂変性系 熱硬化 有機溶剤 主剤 ポリエステル樹脂変性レジン ・シリコーン樹脂の耐熱性とポリエステル樹脂の耐薬品性、耐屈曲性、高光沢性を合わせ持つ ・ノンスティック性がありキッチン周りの耐熱塗料用途に実績あり