信越シリコーン セレクションガイド

シリコーンレジン

シリコーンレジンは、比較的分子量の高い、3次元網目構造を持った樹脂であり、耐熱性や耐候性、電気絶縁性などの点において有機系レジンよい優れた性能を有しています。

シリコーンレジンは、反応性の官能基がシラノール基(Si-OH)で分子量が大きい製品群を指します。 シラノール基は加熱によって脱水縮合反応が進み硬化被膜を形成します。 高分子の為、より高耐熱が必要な分野に使用されています。元々は有機溶剤の製品が多いですが、 最近は固形や弱溶剤、水系の製品もラインアップしています。 尚、反応性の官能基がビニル基とヒドロシリル基の付加硬化タイプ製品もございます。
  シリコーンレジン シリコーンオリゴマー
反応性官能基 シラノール基(Si-OH)∗ビニル基とヒドロシリル基の付加硬化タイプもあり アルコキシシリル基(Si-OR)∗脂環式エポキシ基やアクリル基もあり
硬化方式 熱硬化 室温硬化
溶剤系 有機溶剤∗固形や弱溶剤、水系の製品もあり 無溶剤(シリコーン分100%)
使用方法 主剤∗樹脂ハイブリッド化剤もあり 主剤、樹脂ハイブリッド化剤
適用分野 より高耐久(耐熱性、電気絶縁性など)が必要な分野 加熱設備が無い場合 有機溶剤が使用できない場合 有機樹脂の改質

脱水縮合硬化タイプ

一液で硬化が可能
硬化機構
脱水縮合硬化タイプ硬化機構

付加硬化タイプ

硬化収縮が少ない  
代表製品
一液タイプ:
X-40-2756
二液タイプ:
X-40-2667A/X-40-2667B∗白金触媒
硬化機構
硬化機構付加硬化タイプ

使用方法による分類

シリコーンレジンは、主にコーティング・成形物の主剤や各種フィラーのバインダーとして使用されますが、一部の製品は樹脂ハイブリッド化剤としても使用されます。

主剤として使用

シリコーンレジン 主剤として使用

樹脂ハイブリッド化剤として使用

代表製品
KR-480、KR-211、KR-212
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  • 求める性能

X-41-1610

X-41-1610

  • TX(トルエン、キシレン)フリータイプ。PGMAC溶剤使用
  • シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を併せ持つ
  • 塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり

X-40-2756

X-40-2756

  • 開発品
  • 付加硬化型
  • 硬化触媒を含有し一液化
  • 硬化収縮が少ないため、成形物や厚膜化が可能
  • ガラス基材への密着性も良好

X-48-1030D

X-48-1030D

  • 開発品
  • TX(トルエン、キシレン)溶剤フリー
  • 溶剤としてDMFDG(ジプロピレングリコール ジメチルエーテル)とPGMAC(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を使用
  • 室温乾燥で被膜を形成
  • 高硬度で耐熱性に優れた被膜を形成

KR-251

KR-251

  • 超高重合度
  • 室温でも溶剤が揮発すればラッカー被膜を形成
  • 加熱によりさらに耐熱性、耐薬品性に優れた被膜を形成
  • 主に電気絶縁、耐水コート剤として実績あり

KR-5235

KR-5235

  • シリコーン樹脂の耐熱性とポリエステル樹脂の耐薬品性、耐屈曲性、高光沢性を併せ持つ
  • ノンスティック性がありキッチン周りの耐熱塗料用途に実績あり

KR-220L

KR-220L

  • 固形(シリコーン分100%)でフレーク状
  • 抵抗器塗料、金属粉焼結体のバインダーなどに実績あり
  • 低発煙

KR-5234

KR-5234

  • シリコーン樹脂の耐熱性とポリエステル樹脂の耐薬品性、耐屈曲性、高光沢性を併せ持つ
  • KR-5230に比べ硬化性に優れる

KR-5230

KR-5230

  • シリコーン樹脂の耐熱性とポリエステル樹脂の耐薬品性、耐屈曲性、高光沢性を併せ持つ
  • ポリエステル樹脂変性シリーズのスタンダード製品

KR-5206

KR-5206

  • シリコーン樹脂の耐熱性とアルキッド樹脂の室温硬化性を併せ持つ
  • 室温硬化のため現場塗装用の塗料のバインダーとして主に実績あり

ES-1023

ES-1023

  • シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を併せ持つ
  • ES-1001Nよりも基材密着性、耐衝撃性に優れる
  • 塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり

ES-1002T

ES-1002T

  • シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、密着性を併せ持つ
  • ポリアミン系架橋剤(KP-390など)の併用で室温硬化が可能
  • 室温硬化のため現場塗装用の塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり

ES-1001N

ES-1001N

  • シリコーン樹脂の耐熱性とエポキシ樹脂の防食性、
    密着性を併せ持つ
  • エポキシ樹脂変性シリーズのスタンダード製品
  • 塗料(下塗り用)のバインダーとして主に実績あり

KR-480

KR-480

  • ポリカーボネートの難燃性付与剤として開発
  • フェニル基が多く有機樹脂への相溶性が良好
  • シラノール基がほとんど無く熱可塑性
  • エポキシ成型物の応力緩和性付与剤としても実績あり

X-40-2667A

X-40-2667A

  • 付加硬化型
  • 主剤(A剤)と硬化剤(B剤)の二液タイプ
  • 硬化収縮が少ないため、成形物や厚膜化が可能
  • ガラス基材への密着性も良好

KR-311

KR-311

  • メチル/フェニル系のスタンダード製品
  • 耐熱性に優れた被膜を形成
  • 有機樹脂との相溶性良好
  • 主に耐熱塗料のバインダーとして実績あり

KR-300

KR-300

  • 耐熱性に優れた被膜を形成
  • 高硬度
  • 主に耐熱塗料のバインダーとして実績あり

KR-282

KR-282

  • 耐熱性に優れた被膜を形成
  • 高温時のクラックや剥がれが少なく、性能のバランスが良い
  • 主に耐熱塗料のバインダーとして実績あり

KR-271

KR-271

  • 耐熱性、電気絶縁性に優れた被膜を形成
  • 可とう性が特長で高温時のクラックや剥がれが少ない
  • 主に塗料、コーティング剤のバインダーとして実績あり

KR-255

KR-255

  • 室温でも溶剤が揮発すればラッカー被膜を形成
  • 加熱によりさらに耐熱性、耐薬品性に優れた被膜を形成
  • 主に電気絶縁、耐水コート剤として実績あり

KR-212

KR-212

  • 有機樹脂の改質剤
  • KR-211よりも相溶性、可とう性に優れる
  • 耐熱性や耐候性の付与が可能
  • 主に塗料用途で実績あり

KR-211

KR-211

  • 有機樹脂の改質剤
  • 耐熱性や耐候性の付与が可能
  • 主に塗料用途で実績あり

X-40-2406M

X-40-2406M

  • 耐ヒートショック性に優れる
  • 耐熱性に加え離型性あり
  • 塗料
  • コーティング用途で実績あり

KR-242A

KR-242A

  • 高硬度な被膜を形成
  • 加熱による発煙が少ない
  • マイカなど無機材料のバインダーに実績あり

KR-220LP

KR-220LP

  • 固形(シリコーン分100%)でパウダー状
  • KR-220Lをさらに粉砕しパウダー化したもの
  • 低発煙