信越シリコーン｜注目製品：ガラスクロス表面処理＆低誘電樹脂向けシランカップリング剤

注目製品

ガラスクロス表面処理＆低誘電樹脂向けシランカップリング剤

KBM-1063、X-12-1370

KBM-1063（ビニルシランカップリング剤）およびX-12-1370（メタクリルアミドシランカップリング剤）は、表面処理によりガラスクロスの低誘電化が可能です。

特長

KBM-1063

ポリエチレン、ポリプロピレンなどに相性の良いビニル基を持つシランカップリング剤です。
汎用のメタクリルシランと比較してガラスクロスの表面処理によりPPE樹脂に対する密着性が向上します。

X-12-1370

メタクリルアミド構造を有するシランカップリング剤です。
汎用のメタクリルシランと比較して、ガラス繊維の表面処理によりマレイミド樹脂に対する密着性が向上します。
さらに、水溶液安定性が良好で、表面処理によるガラスクロスの低誘電化が可能です。

用途例

ガラスクロスの表面処理による低誘電樹脂との密着性向上

水溶液の外観

安定性に優れた水溶液の調整が可能です。

水溶液組成
シラン：0.5g、酢酸水：99.5g

一般特性

項目製品名	KBM-1063	X-12-1370
化学構造
適用可能溶剤系	有機溶剤系、水系
適用可能樹脂	PPE、マレイミド、EPDM、EPM、ジアリルフタレート、不飽和ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン	PPE、マレイミド、ポリイミド、アクリル、ポリカーボネート、ウレタン、ABS、 EPDM、EPM、ジアリルフタレート、不飽和ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン
溶剤系	無溶剤
使用方法	ガラスクロスやフィラーの表面処理、添加剤
有機官能基	ビニル基	メタクリル基
外観	無色透明液体	無色～淡黄色透明液体
粘度	1.2mm²/s	27mm²/s

（規格値ではありません）

ガラスクロス表面処理の結果

項目製品名	未処理	KBM-503	KBM-1063	X-12-1370
処理剤構造	-
ガラスクロス引張強さ相対値	100	200	200	200
誘電正接 10GHz 相対値	100	95	85	75
プリプレグ硬化物	硬化物(1)^＊1、(2)^＊2		硬化物(1)^＊1	硬化物(2)^＊2
ハンダ耐熱試験^＊3	×	〇	〇	〇
アルカリ浸漬試験^＊4	×	△	〇	〇

＊1 硬化物(1)：PPE樹脂組成物+シラン処理ガラスクロス
＊2 硬化物(2)：マレイミド樹脂組成物+シラン処理ガラスクロス
＊3 試験条件：煮沸水2時間浸漬後、260℃×30sハンダフロート〇：白化なし、×：全面白化
＊4 試験条件：1mol/L NaOH水溶液浸漬（40℃×24h）〇白化少ない、△白化部多い、×全面白化

（規格値ではありません）

項目製品名	KBM-1063
項目製品名	未処理	処理
外観：ハンダ耐熱試験後	×全面白化	〇白化なし
外観：アルカリ浸漬試験後	×全面白化	〇端部白化

PPE、マレイミド、ポリイミドなどの低誘電樹脂とガラスクロスの密着性を向上させます。