KBM-5103
KBM-5103は、アクリル基を有機官能基として含有するシランカップリング剤です。
ビニル、アクリル、メタクリルの反応性を比較する目的で、種々の官能基を有するシリコーンに電子線(EB)を照射した際の硬化性を比較しました。
メタクリル基やビニル基よりも少ない電子線量で硬化することから、アクリル基はラジカル反応性が高いといえます。
R(官能基) | 最小硬化線量 (kGy) |
---|---|
ビニル | › 100 |
メタクリル | 50 |
アクリル | 20 |
KBM-5103を処理したガラスクロスを用いて不飽和ポリエステル積層板を作成し、曲げ強度の比較を行いました。
KBM-5103は、KBM-503と比較して10%以上の強度向上が見られます(積層板のガラス含有率は63~65%)。
処理シラン | 官能基 | 曲げ強度 (N/mm2) | 曲げ強度比 (%) |
---|---|---|---|
未処理 | - | 330 | 100 |
KBM-503 | メタクリル | 445 | 135 |
KBM-5103 | アクリル | 490 | 149 |
項目 | KBM-5103 |
---|---|
分子量 |
234.3 |
比重 25℃ |
1.06 |
屈折率 25℃ |
1.427 |
沸点 ℃ |
102/0.53kPa |
引火点 ℃ |
115 |
最小被覆面積 m2/g |
333 |
既存化学物質No. |
2-3727 |
CAS No. |
4369-14-6 |