X-88-2003Aは、一液型のコーティング剤で室温で速やかに硬化被膜を形成します。
得られた被膜は良好な撥水性、滑水性、耐マジック汚染性、耐クラック性を示します。
また、高硬度と耐クラック性を両立します。
以下はシリコーンオリゴマー系コーティング剤の代表的な製品KR-400との比較データです。

項目		X-88-2003A	KR-400
タックフリー(min)		<30	30-60
鉛筆硬度 7日後		4H	8H
水接触角*1(2μL)　°		107	92
水転落角*2(20μL)　°		27	32
耐クラック性	室温	○	○
	150℃×2h 耐熱試験後	○	×
	耐候性試験後	○	×
耐マジック防汚性		○	×

(規格値ではありません)

基材：磨き鋼板(鉛筆硬度試験以外）、ソーダガラス（鉛筆硬度試験） 塗布：バーコーター（wet 30μm), 硬化条件：25℃/50％RH
タックフリー：25℃/50%RHの環境下で評価
鉛筆硬度：硬化確認後、7日放置後に評価
耐クラック性（室温）：製膜後１週間室温で放置し、被膜にひび割れ、剥がれが発生しないかを評価（変化なし：○　ひび割れ、剥がれ：×）
耐クラック性（150℃×2h耐熱試験後)：製膜後１日室温で放置し、150℃×2h加熱、加熱～放冷後にひび割れ、剥がれが発生しないかを評価（変化なし：○　ひび割れ、剥がれ：×）
耐候性試験条件：255W/m², 1000時間（基材：ガラス）水噴霧あり
耐マジック防汚性：硬化後１日室温で放置した後、油性マジックの書き込みをティッシュペーパーで拭き取れるかを評価（容易に拭き取れる : ○、拭き取れない×）
水接触角、水滑落角：硬化確認後、1日放置してから測定

撥水性試験映像

撥水性

X-88-2003Aから得られる硬化被膜は良好な撥水性を示します。

膜厚は約30μｍ、試験片には磨き鋼板を用い、硬化を確認後1日静置して接触角計（共和界面科学製）で評価しました。

滑水性

X-88-2003Aから得られる硬化被膜は良好な滑水性を示します。

膜厚は約30μｍ、試験片にはガラス板を用い、硬化を確認後1日静置して接触角計で評価しました。

耐マジック汚染性

硬化被膜に油性マジックペン（有機溶媒型マーカー、マッキー極細：ゼブラ株式会社製）で線を描き、ティッシュペーパーで拭き取れるかを評価しました。
KR-400（従来品）の硬化被膜は、書き込みをきれいに拭き取ることができませんでしたが、X-88-2003Aの硬化被膜は、書き込み量が少なく、さらに書き込みをきれいに拭き取ることができました。

耐マジック防汚性試験方法：
①タックフリー確認後、１日室温で放置
②油性マジックで書き込み
③書き込みの右側をティッシュペーパーで乾拭き